リードについて

皆さん、リードに当たり外れがあるのはご存知だと思いますが、リードを育てるって感覚はありますか?
そう、リードって育てていくものなのです。ファーストインプレッションでちょっと吹きにくいって思ったからってそこでポイしないでください。その逆もしかり、良いものも変化していきます。

 

最初からすごく吹きにくいリードはさすがにハズレですが…ちょっと吹きにくいとか、すごく良くはないけどまぁまぁ吹けるリードって、吹きならしていけば吹きやすくなる場合があるんです。
それから最初からとても吹きやすいリードは、そのまま良い状態が保たれる場合もありますが、息が入りやすいリード=他のリードに比べて少し薄い状態なので、コシがなくなりやすく、結果早い段階でペラペラになってタンギングが汚くなったり、音にも立体感が出にくくなったりします。

 

☆リードは自然の素材なので、湿度に結構左右されます。雨の日は吹きやすかったリードが急に重く感じ、息がスムーズに入らなくなったり、逆にすごく乾燥している日はリードが軽く感じ、吹きやす過ぎたり。。
その辺りも自分でわかってリード選びが出来ると良いのですが。

 

☆現在のリードはフローパックといって、全部個別包装されています。売りは「フランスの香り、そのままお届け!」的な。「個別包装されていなかった旧リードの方が良かった!」という声をよく耳にしますが、これには理由があります。
というのも、空輸されてきてお店に並ぶリード達、旧リードの場合は、輸送されてくる期間で日本の湿度に徐々に慣れていっていたのです。しかし、現在は外国の湿度そのままの状態で輸送されてくるため、開けた瞬間に日本の湿度にリードが触れるわけです。なので、開けたてには違和感を感じないものの、次の日、その次の日…と育てていくごとに、開けた時の印象とどんどん変わっていき、違和感がどんどん増すのです。その原因がフローパック。

 

これを改善するには、まずフローパックから開けたリードを箱に戻し、一週間くらい吹かずに放置、日本の湿度に馴らしてからリードを育て始める。これがオススメです。
ま、私は面倒くさくて最近はやってないですけど(笑)こうすれば違和感がかなり軽減されますよ。

 

リードの育て方について。

その1.最初は一枚ずつ全て1分くらいチャチャッと吹きます。すごく吹きにくい有り得ないものはゴミ箱へ(1~2枚)。
☆リードは乾燥された状態なので、始めっから吹きすぎると水分を吸いこみ過ぎて、良いリードも一瞬にしてダメになりやすいのです。なので短時間で。

その2.次の日は少し時間を増やして吹く(五分までとか)。その次の日も少し時間を増やす(10分とか)。その次の日も・・・ということを繰り返していくと、一週間くらいでリードの良しあしがわかってきます。なので、リードの裏(印字してある側)に、○とか△とか薄いとか厚いとか、自分なりにリードの状態をメモ。

その3.リードは最長で1枚1時間くらいを目安に。長時間吹けば吹くほど劣化が早まります。ローテーションしましょう。

その4.二週間くらいたった時点で、本当に良いかどうかの状態になります(個人差あり・私の見解)。吹きやすかったものも一度吹きにくくなったりします。この期間をクリアしたものが本番用リードになっていきます。ダメなものはさようなら。普通に吹けるものやちょっと良いものは練習で。

 

☆練習の時に我慢して、悪いリードや吹きにくいリードを使っていると自分のコンディションを崩す場合があるので、練習でもまずまず良いリードを使いましょう。そうするためにはリードのストックがあると良いですね。
私は毎日練習するので、最近は一か月二箱使用します。特にロングトーンや音階の時に新しいリードを育てるようにしています。曲の時はコントロールがちゃんと出来るリードじゃないと吹きにくいとイライラしてしまうし、コンディションもおかしくなりやすいので、曲を練習する時は吹き馴らしているリードで練習します。基礎練で新しいリードを調整し、あとは一か月前や二か月前や育ってきたリードを使って練習しております。

 

良いリードの条件ですが、私の中では薄くてもコシがあり、どの音域でも均一に響くし、立体的な音が出るリードです。人によりますが、厚めで以下同文な場合もあるでしょう。それは使ってるマッピとか、その人の息の量や骨格に応じて変わって来ます。

 

リードって葦という植物の一種なので維管束が規則的でない部分が当たってしまうと、ダメリードの場合が多いです。吹きにくいリードがあった時、印字されている側をコピー用紙などを平らな机上に敷き、その上でこすると、リードのバラバラだった面が少し規則的になり、吹きやすくなることもあります。おためしあれ。

 

とか、最近では、湿度調整の為のリードヴァイタライザーなども売っていて、かなり画期的になっています。私も以前使用していました。50%、70%、80%くらいに保たれた3種類のリードヴァイタライザーがあります。これ専用のリードケースやパックがあったりします。これをそのケースに入れておけば常にその中が一定の湿度に保たれる優れもの。ただし、80%くらいの湿度のものは定期的に換気しないと、リードがカビる場合がありますので。。。

 

と、色々リードに関してはあります。とりあえず開けたリードとは、3週間~一か月くらい様子を見てお付き合いしてみてください♪私は開けたリードの半分は絶対吹いてますね。本番用の理想的なものは確かに2枚くらいって感じですが。

 

色々情報が欲しい、紙面で見たいと言われる方にオススメしたいのが、バンドジャーナル、パイパーズ、THE SAXの三冊!
バンジャとパイパーズはブラス系の雑誌なので、吹奏楽関連の記事がたくさん!また他の楽器の情報もたくさんで目からうろこです。バンジャには各楽器の為の奏法や練習法について毎回書かれているので、そちらもためになりますね。各コンサート情報も盛りだくさん。
THE SAXはサックスの為の専門誌。最近ではJAZZの情報の方がちょっと多めですが、こちらもプロの人がどんなセッティングを使用しているかとか、読者からの奏法の悩みに答えるページなどもあり、たくさん情報があって勉強になります。

 

以上、オススメの三冊でした!今度はオススメの楽譜(エチュードなど)を紹介できたらと思います。